和装前撮りはロケーションとスタジオどっち?費用と選び方

和装前撮りは、季節の景色や開放感を残したいならロケーションが向いています。費用や天気、人目の不安を減らしたいならスタジオです。費用の平均の差は小さいので、「どんな写真を何に使いたいか」で決めるのが近道です。
白無垢や色打掛を着ると決めたものの、外で撮るかスタジオで撮るかで迷う方は多いと思います。雨が降ったらどうなるのか、外だと費用がかさむのではないかと心配になりますよね。写真が苦手な新郎さんなら、人前で撮られることに抵抗を感じることもあるでしょう。
実際に和装前撮りをした人を見ても、スタジオだけ、ロケーションだけ、両方の3つに分かれています。どちらが正解というより、ふたりの希望や予定に合うかどうかで選ぶものです。
私たち編集部は、各スタジオの公式サイトで料金やプランの中身を確かめています。その立場から、この記事では次のことをまとめました。
- ロケーションとスタジオの違いと、それぞれの費用の目安
- 増えやすい追加料金と、見積もりで確かめたい項目
- ふたりに合うのはどちらかを決める考え方
- 撮影場所とスタジオを選ぶときのコツ
読み終えるころには、自分たちに合う撮り方と、次に何を確かめればよいかが分かるはずです。
和装前撮りのロケーション撮影とスタジオ撮影は何が違う?

和装前撮りのロケーション撮影とスタジオ撮影の違いは、「どこで撮るか」と、それで変わる流れ・雰囲気・天気の影響です。どちらが上ということはなく、得意な写真の種類が違うと考えると分かりやすくなります。
この章では、まず両者の違いの全体像を整理します。費用の差は次の章で、それぞれのメリットと注意点はその後の章でくわしくお伝えします。
撮影する場所と当日の流れの違い
スタジオ撮影は屋内の撮影スタジオで撮り、ロケーション撮影は神社や庭園などの屋外で撮ります。いちばん大きな違いは、支度をしたあとに移動があるかどうかです。
スタジオ撮影の場所は、撮影会社が持つスタジオや、結婚式場の中にある撮影スペースです。一方のロケーション撮影は、略して「ロケ」とも呼ばれます。神社・寺・日本庭園・公園・古い街並み・海辺など、屋外の景色の中で撮ります。
どちらを選ぶかで、予約する先も変わることがあります。スタジオ撮影は撮影会社や式場に申し込むのが一般的です。ロケーション撮影は、撮影場所への同行や許可の手配まで任せられるかを、申し込む前に確かめておくと安心です。
当日の流れも変わります。スタジオでは、着付け・ヘアメイク・撮影までを同じ建物の中で済ませられます。着替えのたびに外へ出る必要がなく、休憩もしやすいのが特徴です。
ロケーション撮影では、支度部屋で着付けとヘアメイクを終えてから、撮影する場所へ移動します。移動のあいだも和装のままなので、裾さばきや段差への気配りが要ります。場所によっては、撮影地の近くで支度をする場合もあります。
- スタジオ:着付け・ヘアメイク・撮影を同じ建物で済ませる
- ロケーション:支度を終えてから撮影場所へ移動する
- ロケーション:撮影場所の中でも、場面ごとに歩いて移動することがある
写真の仕上がりと雰囲気の違い
スタジオは「きちんと整った写真」、ロケーションは「動きと季節感のある写真」になりやすい傾向があります。光をどう使うかが、仕上がりの差につながります。
スタジオでは、照明(ライト)の当て方を細かく整えられます。そのため、白無垢の織りの模様や、色打掛の刺しゅう・金糸の質感まで、くっきりと写りやすくなります。顔の明るさもそろうので、家族に見せる記念写真のような、落ち着いた一枚に仕上がります。
ロケーションでは、自然の光や風、その季節の景色が写真に入ります。木漏れ日の中を歩く姿や、風に揺れる袖など、その場の空気まで残せるのが魅力です。背景に奥行きが出るので、物語のような写真になりやすい傾向があります。
- 衣装の柄や質感をはっきり残したいなら、スタジオの見本写真を見る
- 景色や動きのある写真が好きなら、ロケーションの見本写真を見る
- 見本写真は、自分が着たい衣装に近いものを選んで見比べる
天気・季節・人目から受ける影響の違い
スタジオ撮影は屋内なので、天気や季節、まわりの人の目にほとんど左右されません。ロケーション撮影は、その三つの影響を受けやすい撮り方です。
天気については、ロケーション撮影では雨や強い風で予定が変わることがあります。季節の影響も大きく、桜や紅葉を背景にできる一方で、真夏の暑さや真冬の寒さは和装の体にこたえます。スタジオなら室内なので、天気予報を見て気をもむ必要がありません。
人目の点では、屋外の撮影場所には参拝の人や観光の人がいます。見られることに慣れていないと、表情がかたくなることもあります。スタジオはふたりとスタッフだけの空間なので、照れやすい人でも撮影に集中しやすくなります。
ただし、ロケーションでも人の少ない早朝や平日を選ぶと、人目はかなり減らせます。天気や人目の受け止め方は人それぞれなので、「自分たちが気になるかどうか」で考えるのがおすすめです。
| 比べる点 | スタジオ撮影 | ロケーション撮影 |
|---|---|---|
| 撮影する場所 | 屋内のスタジオ | 神社・庭園・街並みなど屋外 |
| 当日の移動 | ほぼない | 支度のあとに移動する |
| 写真の雰囲気 | 整っていて衣装がきれいに写る | 動きと季節感が出やすい |
| 天気の影響 | 受けにくい | 受けやすい |
| 人目 | ほとんどない | 場所と時間によってある |
実際に選ばれている割合はほぼ半々
和装前撮りで、スタジオとロケーションのどちらが多く選ばれているかというと、実はほぼ半々に分かれています。どちらかが定番というわけではありません。
大手の結婚情報誌が2025年4月に行ったネット調査があります。過去2年以内に挙式した女性110人に、和装前撮りの撮り方を聞いたものです。その内訳は、スタジオだけが39.1%、ロケーションだけが39.1%で、同じ割合でした。
さらに、両方を選んだ人も19.1%いました。およそ5人に1人が、スタジオとロケーションを組み合わせて撮っていることになります。
- スタジオだけ:39.1%
- ロケーションだけ:39.1%
- スタジオとロケーションの両方:19.1%
人気が分かれているということは、「みんながこちらを選ぶから」という決め方はしにくい、ということでもあります。だからこそ、ふたりが残したい写真や、写真を何に使いたいかで考えるのが近道です。次の章では、気になる費用の違いを見ていきます。
和装前撮りの費用はロケーションとスタジオでいくら違う?

和装前撮りの費用の差は、平均で見るとロケーションのほうが約6,000円高いだけで、大きな差はありません。ただし、ロケーションは出張費や撮影料などの追加が出やすく、選ぶ場所やプランしだいで差が広がります。
ここでは平均の金額を確かめたうえで、費用に何が含まれるのかを見ていきます。そのあと、増えやすい費用と、見積もりで確かめたい項目を順に整理します。
全国の平均と一番多い価格帯は?
前撮り費用の平均は、スタジオが約19.6万円、ロケーションが約20.2万円です。大手の結婚情報誌が2024年に行った全国調査の数字です。
平均だけを見ると20万円前後ですが、一番多い価格帯はどちらも10万〜15万円でした。一部の高額なプランが平均を押し上げていると考えられます。
なお、この数字は洋装も含めた前撮り全体のものです。和装だけの金額ではない点に気をつけてください。和装は衣装のランクや着付けで金額が動きやすいので、目安として受け止めるのがよいでしょう。
- スタジオの平均:約19.6万円
- ロケーションの平均:約20.2万円
- 一番多い価格帯:どちらも10万〜15万円
相場の考え方や安く撮る工夫は、和装前撮りの相場と安く撮る方法・追加料金の注意点で詳しくまとめています。
スタジオ撮影の費用には何が含まれる?
スタジオ撮影の費用は、撮影から衣装・支度までをまとめたプラン料金になっていることが多いです。前撮りの費用に入る主なものは、次のとおりです。
- 撮影料(カメラマンの撮影の代金)
- 写真データやアルバム
- 衣装と小物のレンタル
- 着付けとヘアメイク
- 撮影場所の使用料
- スタッフの出張料(ロケーションの場合)
スタジオでは、着付けから撮影まで同じ建物で済みます。そのため、場所の使用料や出張料がプランに入っているか、もともと発生しないことがほとんどです。
一方で、プランに入る衣装の範囲や、もらえる写真データの枚数はスタジオごとに違います。同じ金額に見えても、中身をそろえて比べることが大切です。
たとえば、写真データの枚数に上限があるプランもあります。すべてもらえるプランとでは、あとで追加の購入が要るかが変わります。アルバムが付くか、データだけかでも金額は動きます。
ヘアメイクの髪飾りや、和傘・扇子などの小物も確かめたいところです。プランに入っていない場合は、1点ごとに追加になることがあります。
ロケーション撮影で増えやすい費用は?
ロケーション撮影は、撮影場所へ人が移動するぶんの費用が上乗せされやすいです。プラン料金とは別に請求されることもあるので、早めに確かめておきましょう。
- カメラマン・ヘアメイクの出張費や交通費
- 神社の初穂料(はつほりょう。神社に納めるお礼のお金)
- 庭園などの撮影料
- 撮影許可の申請を代わりに行う代行料
- 支度場所から撮影場所への移動のタクシー代
神社の初穂料や庭園の撮影料は、目安として5,000〜30,000円ほどとされています。金額は場所ごとに決まっているため、撮りたい場所が決まったら依頼先に聞いてみてください。
また、支度をする場所と撮影場所が離れていると、移動の費用がかさみます。撮影場所を複数回る場合も、そのぶん交通費が増えると考えておくと安心です。
撮影許可の申請は、ふたりで行うと手間がかかります。依頼先が代わりに行ってくれる場合は、代行料がかかるかどうかも聞いておきましょう。プラン料金に許可の費用まで含まれているかで、総額の見え方は大きく変わります。
土日・季節・衣装で変わる追加料金は?
追加料金は、撮る日・撮る時期・選ぶ衣装の3つで変わることが多いです。スタジオでもロケーションでもかかる可能性があります。
| 追加料金の種類 | 金額の例・内容 |
|---|---|
| 土日祝の追加 | 5,000〜2万円ほどの例 |
| シーズン料金 | 桜・紅葉の時期に1〜3万円ほどの例 |
| 衣装のランクアップ | プラン外の衣装を選ぶと追加 |
| 衣装のクリーニング代 | 屋外で裾が汚れた場合など |
| 持ち込み料 | 自前の衣装や小物を使う場合 |
反対に、真夏や真冬は割安なプランが出ることがあります。予約が少ない時期なので、衣装も選びやすくなります。
平日に休みを取れるなら、土日祝の追加料金がかからない分だけ抑えられます。日程に少し余裕があるふたりは、時期と曜日の組み合わせで見積もりを比べてみるのがおすすめです。
見積もりで確かめておきたい項目は?
見積もりでは、プラン料金の外でかかる費用を一つずつ聞き出すことが大切です。最初の金額が安くても、追加が重なると平均を超えることがあります。
この5つを、候補の依頼先ごとに同じ順番で聞いてみてください。項目をそろえて書き出すと、総額の差がひと目で分かります。
- 表計算ソフトやメモに、上の5項目を行に並べる
- 候補の依頼先を2〜3か所、列に並べる
- 分からない欄は空けておき、問い合わせで埋める
空いた欄が多い依頼先ほど、あとから費用が増える可能性があります。金額だけでなく、答えが分かりやすいかどうかも選ぶときの手がかりになります。
ロケーションでの和装前撮りのメリットと注意点は?

ロケーションでの和装前撮りのメリットは、その季節にしか撮れない景色と、ふたりの自然な表情を写真に残せることです。一方で、天気や気温への備え、撮影許可、長い拘束時間には注意が要ります。
ここでは良い点と気をつける点を順に見ていきます。自分たちが屋外で撮るときの様子を思い浮かべながら読んでみてください。
季節の景色と奥行きのある写真が残せる
ロケーション撮影のいちばんの魅力は、春の桜や秋の紅葉など、その時期だけの背景で撮れることです。屋外では手前と奥に景色が重なるため、写真に奥行きが出ます。
和装は色や柄がはっきりしているので、季節の景色とよくなじみます。白無垢なら新緑や雪景色、色打掛なら桜や紅葉と合わせると、衣装の色が引き立ちます。
- 春:桜の花と、やわらかな日差し
- 初夏:みずみずしい新緑
- 秋:赤や黄色に色づいた紅葉
- 冬:静かな雪景色
和装の撮影で人気なのは、過ごしやすい春と秋です。そのぶん予約が取りにくくなるため、この時期を考えているなら早めに動くと安心です。
反対に、真夏や真冬は人が少なく、景色をゆったり使えることもあります。どの季節の景色を残したいかを先に話し合っておくと、撮影の時期も決めやすくなります。
屋外ではふたりの自然な表情が出やすい
屋外では、歩く・話す・振り返るといった動きのある写真が撮りやすくなります。止まってポーズを取るだけでなく、ふたりのやりとりそのものが写真になります。
カメラの前で緊張しやすい人も、外の空気の中では表情がやわらぐことが多いです。風に揺れる袖や、足元の石畳を歩く姿も、屋外ならではの一枚になります。
カメラマンが少し離れた所から撮る場面も多いので、見られている感覚が薄れます。写真が苦手な新郎でも、新婦と話しているうちに自然な笑顔が出ることがあります。
どんな動きをすればよいか不安な人は、事前にポーズの見本を見ておくと当日あわてません。定番の形は和装前撮りのポーズ集と失敗しないコツにまとめています。
雨や暑さ・寒さへの備えが要る
ロケーション撮影は天気の影響を受けるため、雨の日の対応と予備日を前もって決めておくことが大切です。小雨なら撮影することが多いものの、延期や屋内への切り替えなど対応は依頼先で違います。
申し込む前に、雨のときにどうなるのかを確かめておきましょう。延期できる回数や期限、屋内に切り替えたときの料金も聞いておくと安心です。
暑さと寒さへの備えも欠かせません。和装は何枚も重ねて着るため、真夏は汗やメイク崩れが気になります。真冬は手足が冷えやすく、待ち時間がつらく感じることもあります。
季節に合わせて、着物の下に着る肌着を変えるだけでも過ごしやすさは変わります。何を用意すればよいかは、打ち合わせのときに依頼先へ聞いておくと確かです。
- 雨の日に撮るか、延期するかの基準
- 予備日の候補と、延期できる期限
- 暑さ・寒さ対策の持ち物(汗ふき、カイロなど)
撮影許可と周りの人への配慮が要る
寺社や庭園で撮るときは、事前に撮影許可が要る所が多いと考えておきましょう。プロのカメラマンによる撮影を断っている神社もあります。
庭園の場合は、商用の撮影に許可や撮影料が要ることがあります。決まりは場所ごとに違うため、庭園を管理する団体の公式ページのように、管理者が出している案内で確かめるのが確実です。
撮影の場所は、参拝や散策に来ている人の場所でもあります。通り道をふさがない、長く場所を占めないといった配慮が要ります。人が少ない早朝や平日を選ぶと、周りに気をつかう場面が減り、ふたりも撮影に集中しやすくなります。
許可の申し込みは、依頼先が代わりに進めてくれる場合もあります。その場合は、どこまで任せられるのか、別に料金がかかるのかを申し込む前に確かめておきましょう。
- 希望の場所で撮影の許可が取れるか
- 許可の申し込みは誰がするか
- 撮影できる時間帯や、立ち入れない場所はあるか
当日の拘束時間が長くなりやすい
ロケーション撮影は、支度をしてから撮影場所へ移動するため、1日の時間が長くなりやすい撮り方です。場所によっては、全体で5〜7時間ほどかかることもあります。
着付けとヘアメイクのあと、着物のまま車で移動し、着いてから撮影に入ります。撮影中も場所を変えながら歩くので、慣れない草履で疲れを感じる人もいます。
当日の流れは、何時に支度を始めて何時に終わるのかを、事前に表にしてもらうと分かりやすいです。休憩をどこで取るのかも決めておくと、疲れをためずに済みます。
- 前の日はよく眠り、体調を整えておく
- 移動中や合間に飲める水を用意する
- 撮影後の予定は入れすぎない
移動にかかる費用は、前の章で触れたとおりロケーション撮影で増えやすい項目の一つです。時間と体力、費用の両面で余裕を持った計画を立てると、当日を落ち着いて楽しめます。
スタジオでの和装前撮りのメリットと注意点は?

スタジオでの和装前撮りのよさは、天気・気温・人目に左右されず、衣装をきれいに残せることです。一方で、背景が単調にならないか、季節感をどう出すかは事前に確かめておきたい点です。
ここでは、スタジオ撮影を選ぶときに知っておきたいメリットと注意点を、順に見ていきます。
天気と気温に左右されずに撮れるのはなぜ?
スタジオは空調の効いた室内なので、真夏の汗やメイク崩れ、真冬の寒さを気にせずに撮れます。雨で撮影が延期になる心配もありません。予定どおりに撮れることは、準備の多い結婚式前には大きな安心です。
和装は生地が重なるため、夏場は着ているだけで汗をかきやすい衣装です。室内なら、汗で白粉(おしろい)が浮く心配も少なくなります。冬は手先や顔がこわばりにくく、表情もやわらかく保てます。
また、着付けから撮影まで同じ建物の中で終わるため、移動の時間がかかりません。半日ほどで終わることが多く、仕事の休みが取りにくいふたりにも向いています。
移動がないぶん、着替えもしやすいのが特徴です。大手の結婚情報誌の全国調査(2024年)で、新婦が着た衣装の数を見てみます。平均はスタジオが1.8着、ロケーションが1.5着でした。白無垢と色打掛の両方を着たい人には、スタジオが選びやすい形です。
照明で衣装の柄や質感がきれいに出るのは本当?
スタジオでは撮影用の照明を整えて撮るため、衣装の柄・刺しゅう・生地の質感がはっきり写ります。白無垢の織りの模様や、色打掛の金糸の輝きまで残したい人には大きな利点です。
屋外の自然光はやわらかい反面、時間や雲の具合で明るさが変わります。白い衣装は光が強いと白くとびやすく、細かな柄が見えにくくなることもあります。スタジオなら光の向きや強さを調整できるので、衣装の色を見たままに近い形で残せます。
同じ調査では、色打掛を着た人はスタジオで44.0%、ロケーションで35.3%でした。白無垢もスタジオ36.3%、ロケーション30.7%と、どちらもスタジオのほうが高い結果です。衣装そのものを主役にしたい人が、スタジオを選んでいる様子がうかがえます。
白無垢と色打掛で迷っている人は、白無垢と色打掛の選び方と費用をまとめた記事も参考にしてみてください。
人目がなく、ふたりのペースで撮れる?
スタジオは撮影の関係者しかいない空間なので、周りの目を気にせず、ふたりのペースで撮影を進められます。写真が苦手な新郎や、照れやすいふたりにとっては大きな安心材料です。
屋外では、通りがかりの人に見られながらポーズをとることもあります。寄り添う・見つめ合うといったポーズは、人前だと照れてしまいがちです。スタジオなら、カメラマンの声かけを聞きながら落ち着いて撮れます。
また、休憩や衣装直しを自分たちのタイミングで取りやすいのもよい点です。表情が硬くなったときは、少し休んでから撮り直すこともできます。緊張しやすい人ほど、この「やり直しやすさ」が仕上がりに表れます。
撮影中に写真を見せてもらえる場合は、ポーズや表情を少しずつ直していけます。気になる点はその場でカメラマンに伝えると、納得のいく1枚に近づけます。撮りたいポーズの見本を、スマートフォンに保存して持っていくのもおすすめです。
- 人前で写真を撮られるのが苦手
- 暑さ・寒さに弱く、体調が心配
- 衣装を2着以上着たい
- 半日ほどで撮影を終えたい
背景が単調にならないかをどう確かめる?
スタジオ撮影で気をつけたいのは、背景の種類が少ないと、どの写真も似た印象になりやすいことです。予約の前に、使えるセットの種類を見本写真で確かめておくと安心です。
無地の背景だけのスタジオでは、ポーズを変えても写真の雰囲気があまり変わりません。アルバムにしたとき、同じような写真が並ぶこともあります。和室のセット、自然光の入る撮影室、庭園風のセットなど、背景を変えられるかが選ぶときのポイントです。
プランによっては、使えるセットが1〜2種類に限られることもあります。見本写真に載っていても、別料金のセットという場合もあるので、含まれる範囲を確かめておきましょう。
季節感は小物やセットで足せる?
スタジオでも、小物やセットを工夫すれば季節感は出せます。屋外の景色ほどの広がりはなくても、写真に季節の色や空気を足すことはできます。
取り入れやすいのは、和傘や番傘、扇子、季節の花を使った髪飾りなどです。春なら桜色の小物、秋なら紅葉を思わせる赤や橙の小物を合わせると、季節が伝わりやすくなります。生花の髪飾りは、写真に自然なやわらかさも加えてくれます。
- 春:桜色の和傘、桜の髪飾り
- 夏:涼しげな色の扇子、うちわ
- 秋:赤や橙の番傘、紅葉の飾り
- 冬:椿の髪飾り、白や赤の和傘
小物はスタジオで借りられることも多いので、貸し出しの有無と種類を聞いておくとよいでしょう。自分で用意したい人は、100均でそろう和装前撮りの小物と選び方も役に立ちます。持ち込み料がかかるかどうかも、あわせて確かめておくと安心です。
和装前撮りはロケーションとスタジオのどちらが向いている?

和装前撮りの向き不向きは、「残したい写真の雰囲気」と「当日の不安の大きさ」で決まります。景色や季節を写したいならロケーション、天気や人目を気にせず撮りたいならスタジオが合います。
ここでは、メリットや注意点をもう一度並べるのではなく、ふたりに合うほうを選ぶための考え方に絞ってお伝えします。読みながら、当てはまる項目を数えてみてください。
ロケーションが向いているのはどんなふたり?
ロケーションが向いているのは、撮りたい季節や思い出の場所がはっきりしているふたりです。桜の時期に撮りたい、ふたりで何度も歩いた場所で残したいなど、背景に思いがあるほど満足しやすくなります。
また、広々とした景色の中に和装のふたりが小さく写るような、開放感のある写真が好きな人にも合います。スタジオでは出しにくい奥行きや空気感が、屋外ならではの魅力です。
- 撮りたい季節や思い出の場所がある
- 開放的で、景色の入った写真が好き
- 雨に備えて予備日を取れる
- 長めの撮影でも動ける体力に自信がある
4つのうち3つ以上当てはまるなら、ロケーションを第一候補にしてよいでしょう。反対に、予備日が取れない場合は、雨の日の対応を先に確かめておくと安心です。
スタジオが向いているのはどんなふたり?
スタジオが向いているのは、人目や天気、暑さ寒さの不安をできるだけ減らしたいふたりです。屋内で落ち着いて撮れるので、写真が苦手な新郎や照れやすい人でも気持ちが楽になります。
仕事が忙しく、撮影の日程を1日しか空けられない人にも合います。天気で延期になる心配がないため、決めた日に予定どおり撮り終えられます。衣装を何着も着たい人にとっても、着替えやすいスタジオは選びやすい場所です。
- 人目のある所で撮られるのが苦手
- 天気に予定を振り回されたくない
- 暑がり、または寒がりである
- 撮影の日程を取りにくい
- 白無垢と色打掛など、衣装を何着も着たい
ふたりで当てはまるものが違うときは、不安が大きいほうに合わせるのがおすすめです。どちらか一方が当日つらい思いをすると、写真の表情にも出やすくなります。
写真の使い道からはどう決めればいい?
迷ったときは、撮った写真を「どこで、何に使うか」から逆に考えると決めやすくなります。飾る場所や見せる相手によって、合う写真の雰囲気が変わるからです。
たとえば、リビングに飾る写真や年賀状、結婚報告のはがきには、背景がすっきりしたスタジオ写真がなじみます。ふたりの顔がはっきり写るので、親族にも見てもらいやすい写真になります。
一方、結婚式のウェルカムボードには、季節感のあるロケーション写真が映えます。プロフィールムービー(式の中で流す、ふたりの紹介映像)でも同じです。会場に来たゲストに、ふたりの雰囲気が伝わりやすくなります。
洋装で式を挙げるふたりなら、和装の写真は式の当日には見せにくいものです。だからこそ、受付や映像で和装姿を見てもらえると喜ばれます。ゲストに見せる場面が多いなら、ロケーションに傾けて考えるとよいでしょう。
- リビングに飾る写真:すっきりしたスタジオ写真
- 年賀状・結婚報告:顔がはっきり写るスタジオ写真
- ウェルカムボード:季節が伝わるロケーション写真
- プロフィールムービー:動きのあるロケーション写真
まずは使い道を紙に書き出し、どちらの写真が多く要るかを数えてみてください。今夜ふたりで話し合うだけでも、方向性がかなり見えてきます。
あわせて、写真を何枚くらい使いたいかも考えておくと役立ちます。飾る写真が1〜2枚で足りるのか、ムービー用に何十枚も欲しいのかで、選ぶプランも変わってくるからです。
迷ったら両方を組み合わせてもいい?
どうしても決めきれないなら、ロケーションとスタジオを組み合わせる方法もあります。和装前撮りをした人の約2割は、両方で撮影しています。
組み合わせ方には、いくつかの形があります。たとえば、午前にスタジオで撮り、午後に屋外へ移動する1日のプランです。スタジオで衣装の柄をきちんと残し、屋外で景色の入った写真を撮れるので、両方の良さを1日で得られます。
ほかにも、和装はロケーション、洋装はスタジオと分ける考え方があります。撮影を2日に分ければ、1日あたりの負担も軽くなります。ただし、撮影の時間や費用は増えやすいので、見積もりで中身を確かめてから決めると安心です。
組み合わせるときは、どちらで何を撮るかを先に決めておくのがコツです。たとえば「白無垢はスタジオ、色打掛は屋外」のように分けると、写真に変化が出て、同じような写真ばかりになるのを防げます。
和装と洋装を両方撮るか迷っている方は、和装と洋装の前撮りを両方撮るときの費用と決め方もあわせて読んでみてください。
和装前撮りのロケーション選びとスタジオ選びのコツは?

和装前撮りの場所選びのコツは、「残したい雰囲気」と「プランの中身」を先に決めてから比べることです。ロケーションなら景色の系統と撮影の決まり、スタジオならセットと衣装の数が見るべき点になります。
さらに、写真を使う日から逆算して撮影時期を決めると、予約や準備で慌てずにすみます。ここでは、見学や問い合わせの前に確かめておきたいことを順に紹介します。
ロケーションは雰囲気の系統から選ぶ
ロケーション選びは、場所の名前よりも先に、写真の雰囲気の系統を決めると迷いにくくなります。和装が映える屋外の場所は、大きく分けると次の4つの系統があります。
- 神社:朱色の鳥居や本殿が背景になり、厳かな写真になる
- 日本庭園:池や橋、四季の木々で、品のある写真になる
- 竹林や森:光と影が交わり、幻想的な雰囲気になる
- 古い街並み:石畳や格子戸で、レトロな写真になる
系統が決まれば、候補の場所はぐっと絞れます。たとえば、白無垢で凛とした写真を残したいなら神社が合います。色打掛の華やかさを季節の木々と合わせたいなら、日本庭園が向いています。
ふたりで見本写真を見比べ、「いいな」と思った写真がどの系統に多いかを数えてみてください。好みの系統がはっきりすると、依頼先にも希望を伝えやすくなります。
系統ごとに、季節の見え方も変わります。庭園や森は季節の木々で写真の色が変わり、神社や街並みは季節を問わず雰囲気が出やすい場所です。撮りたい時期とあわせて考えると、候補がさらに絞れます。
撮影場所の決まりとマナーを確かめる
屋外で撮るときは、その場所で撮影してよいか、どんな決まりがあるかを事前に確かめることが欠かせません。とくに日本庭園は、商用撮影(仕事として行う撮影)に別の許可や撮影料が要る所が多くあります。
決まりは、庭園を管理する団体の公式ページのように、管理する側のページで確かめられます。撮影できる時間帯や、三脚・レフ板(光を反射させる板)の使い方に決まりがある場合もあります。
依頼先が許可の申請を代わりに行うこともあるため、どこまで任せられるかを聞いておくと安心です。当日は、ほかの来園者や参拝者の通り道をふさがない配慮も大切です。
- 希望の場所で前撮りの撮影ができるか
- 撮影許可の申請は依頼先が行うか、自分たちで行うか
- 撮影料や使用料はプランに含まれるか
- 撮影できる時間帯や立ち入れる場所の決まり
スタジオはセットと衣装の数を見る
スタジオ選びでは、セットの種類と、追加料金なしで選べる衣装の範囲を見ることが大切です。同じような料金に見えても、選べる衣装やセットの数でできることが大きく変わります。
和室のセットだけか、庭園風のセットや自然光の入る部屋もあるかで、写真の幅は変わります。公式サイトやギャラリーの見本写真で、背景の種類を確かめておきましょう。
衣装は、プランの料金内で選べるものと、ランクアップ料金がかかるものに分かれていることが多くあります。気になる白無垢や色打掛が、料金内の範囲に入っているかを見てください。
打ち合わせは撮影前に1回が一般的で、そのときに衣装を選ぶことが多いです。髪型も衣装に合わせて考えると、当日の仕上がりが整います。くわしくは和装前撮りの髪型の選び方と準備のコツも参考にしてください。
プランに含まれるものを見比べる
依頼先を比べるときは、料金の総額だけでなく、プランに何が含まれているかを同じ項目で並べて見比べることが近道です。含まれるものが少ないと、あとから追加料金が重なることがあります。
次の表の項目を、候補ごとに「含まれる」「別料金」「なし」で書き込んでみてください。メモを1枚作るだけで、違いがひと目で分かるようになります。
| 確かめる項目 | 見ておきたい点 |
|---|---|
| 衣装 | 追加料金なしで選べる範囲はどこまでか |
| 写真データ | 全部もらえるか、枚数に制限があるか |
| ヘアメイク・着付け | プランに含まれるか、別料金か |
| 小物 | 和傘や扇子などを貸してもらえるか |
| 土日祝 | 追加料金がかかるか、いくらか |
写真データの枚数は、あとで使い道を広げたいときに差が出やすい点です。ロケーションの場合は、場所の使用料や移動の費用が含まれるかも同じ表に足しておくと比べやすくなります。
表に空欄が残った項目は、問い合わせのときにまとめて聞いてください。答えをメールなど文字で残してもらうと、あとで見返すときにも役立ちます。
撮影時期は写真を使う日から逆算する
撮影時期は、写真を使う日から逆算して決めると、準備が間に合わずに困ることを防げます。写真データの受け取りは、撮影後2週間〜1カ月ほどが多いためです。
ウェルカムボードや招待状に写真を使うなら、挙式の2カ月前までに撮っておくと安心です。人気の春と秋は予約が埋まりやすいので、3〜6カ月前から予約を考えておきましょう。
今日できることは、カレンダーに挙式日と写真を使う日を書き込むことです。そこから撮影の候補日が見えてくると、依頼先への問い合わせもしやすくなります。
よくある質問
Q. 雨の日のロケーション撮影はどうなりますか?
A. 小雨なら、そのまま撮影することが多いです。和傘を差した写真は、雨の日ならではのしっとりした一枚になります。
一方で、強い雨のときに延期するか、屋内の撮影に切り替えるかは依頼先によって違います。申し込みの前に、雨の日の決まりと延期の料金を聞いておくと安心です。あわせて予備日も決めておくと、当日に慌てずにすみます。
雨のあとは足元がぬかるむこともあります。着物の裾や草履が汚れたときの対応も、先に確かめておくと安心です。
Q. スタジオ撮影でも季節感は出せますか?
A. スタジオでも、小物やセットで季節感を出せます。春なら桜の枝、秋なら紅葉を使った小物が取り入れやすいです。
季節の花の髪飾りや和傘、扇子を合わせるだけでも、写真の印象は変わります。和室や庭園風のセットがあるスタジオなら、屋外に近い雰囲気にも近づけられます。見本写真で、使える小物とセットを確かめておきましょう。
小物の貸し出しが料金に含まれるかどうかは、スタジオによって違います。持ち込みたい物があるなら、持ち込み料の有無も聞いておきましょう。
Q. ロケーションとスタジオは1日で両方撮れますか?
A. 1日で両方を撮れるプランもあります。午前はスタジオ、午後は屋外というように、場所を分けて撮る形です。
ただし、支度と移動が入るため、5〜7時間以上かかることもあります。着物で長く過ごすと疲れやすいので、休む時間が取れるかも聞いておくとよいでしょう。体力に不安があるなら、日を分けて撮る方法もあります。
和装は屋外、洋装はスタジオというように、衣装で場所を分けるふたりもいます。どの写真をどこで撮るかを先に決めておくと、当日の流れがすっきりします。
Q. 和装前撮りはいつまでに撮ればいいですか?
A. 写真を使う日から逆算して決めるのが基本です。ウェルカムボードや招待状に使うなら、挙式の2カ月前までに撮ると間に合いやすいです。
写真のデータが届くまでには、撮影から2週間〜1カ月ほどかかることが多いです。そのあとに印刷や加工の時間も要ります。人気の春と秋に撮りたいなら、早めに予約を考えておきましょう。
目安は、撮影したい日の3〜6カ月前です。撮影の前には衣装を選ぶ打ち合わせも入るので、その日程も含めて考えておくと進めやすくなります。
まとめ
和装前撮りは、どんな写真を何に使いたいかで、ロケーションかスタジオかを決めるのが近道です。どちらにも良さがあり、どちらが上ということはありません。
ロケーションは、季節の景色や奥行きを背景にできるのが魅力です。屋外ではふたりの自然な表情も出やすくなります。そのぶん天気や気温、撮影許可、周りの人への配慮といった準備が必要です。移動があるので、当日の時間も長くなりやすいです。
スタジオは、天気や気温に左右されずに撮れるのが強みです。照明で衣装の柄や質感がきれいに写り、人目を気にせず撮影できます。背景が単調にならないか、季節感をどう足すかは事前に確かめておきましょう。
費用は、平均で見ると両者の差は約6,000円と小さめです。差が出やすいのは、出張費や撮影場所の使用料、土日やシーズンの追加料金などです。プランの金額だけで比べず、見積もりの中身まで見比べることが大切です。
- 季節の景色や思い出の場所を残したいならロケーション
- 天気や人目の不安を減らしたいならスタジオ
- 飾る・年賀状・ウェルカムボードなど、写真の使い道から考える
- 迷ったら、両方を組み合わせるプランも候補にする
- 見積もりでは、追加料金とデータの受け取り方を確かめる
撮影の時期は、写真を使う日から逆算して決めると慌てずにすみます。人気の春や秋は予約が埋まりやすいので、早めに動き始めると安心です。
依頼先を比べるときは、気になる所を2〜3か所にしぼってから見積もりをもらうと、違いが見えやすくなります。衣装の範囲や雨の日の対応など、気になる点は打ち合わせの前に書き出しておきましょう。
和装前撮りは、ふたりの結婚の記念として長く残るものです。「自分たちらしい一枚はどんな写真か」をふたりで話し合うところから、ぜひ始めてみてください。条件に合う撮影場所やスタジオが見つからないときは、気軽にご相談ください。